冬の寒さに備えて、暖房器具を選ぶときに気になるのが、省エネ性能です。
電気代やガス代を節約しながら、快適に暮らしたいと思うのは当然です。
しかし、暖房器具にはさまざまな種類があり、どれが一番省エネなのか分かりにくいものです。
そこで、この記事では、一番省エネな暖房はエアコンであるということを説明します。
また、エアコンを省エネに使うコツや、他の暖房器具との比較も紹介します。
エアコンが一番省エネな理由
エアコンが一番省エネな暖房である理由は、熱交換効率が高いからです。熱交換効率とは、消費した電力に対してどれだけの熱量を発生できるかという指標です。例えば、電気ストーブやファンヒーターは、消費した電力と同じだけの熱量しか発生しません。しかし、エアコンは、室外機から室内機に空気中の熱を移動させることで、消費した電力よりも多くの熱量を発生できます。これを熱ポンプ効果と呼びます。熱交換効率は、COP(係数)という数値で表されます。COPが高いほど、省エネ性能が高いと言えます。現在のエアコンは、COPが4~6程度のものが多くあります。つまり、1kWの電力を消費すると、4~6kW分の熱量を発生できるということです。
エアコンを省エネに使うコツ
ても、使い方によっては無駄な電力を消費してしまうことがあります。そこで、以下のようなコツを覚えておくとよいでしょう。
- 適切な温度設定をする。温度設定が高すぎると、室内外の温度差が大きくなり、熱交換効率が低下します。また、体感温度も上昇しすぎて不快に感じることもあります。一般的には、20~22℃程度が快適な温度設定だと言われています。
- 定期的にフィルター掃除をする。フィルターが汚れると、空気の流れが悪くなり、冷却効率や暖房効率が低下します。また、カビやダニなどの発生源にもなります。フィルター掃除は、2週間~1ヶ月に1回程度行うのが目安です。
- 適切な風量設定をする。風量設定が強すぎると、室内の空気が乾燥しやすくなります。また、風切り音や振動も大きくなります。風量設定は、自動や弱などの低いレベルにするのがおすすめです。
- 窓やドアを閉める。窓やドアを開けると、暖かい空気が外に逃げてしまいます。また、冷たい空気が入ってきて室温を下げます。窓やドアを閉めることで、暖房効果を高めるとともに、電力消費を抑えることができます。
他の暖房器具との比較

エアコン以外にも、電気ストーブやファンヒーター、石油ストーブやガスストーブなどの暖房器具があります。それぞれにメリットやデメリットがありますので、以下の表を参考にしてください。
暖房器具 | メリット | デメリット |
---|---|---|
電気ストーブ | ・購入価格が安い ・火を使わないので安全 ・空気を乾燥させない | ・省エネ性能が低い ・暖める範囲が狭い ・表面が熱くなるので火傷に注意 |
ファンヒーター | ・即暖性が高い ・暖める範囲が広い ・温度や風量の調節ができる | ・省エネ性能が低い ・空気を乾燥させる ・運転音が大きい |
石油ストーブ | ・電源が不要なので停電時にも使える ・暖かさが持続する ・空気を乾燥させない | ・火事や一酸化炭素中毒の危険性がある ・石油の補給や廃棄物の処理が必要 ・臭いや湿気が発生する |
ガスストーブ | ・即暖性が高い ・電源が不要なので停電時にも使える ・温度や風量の調節ができる | ・火事や一酸化炭素中毒の危険性がある ・ガス管の接続や廃棄物の処理が必要 ・臭いや湿気が発生する |
省エネ暖房のためにできること
エアコンを省エネに使うコツだけでなく、他にも省エネ暖房のためにできることがあります。以下に挙げるような工夫をすることで、より快適かつ節約につながります。
- 防寒対策をする。暖房器具だけに頼らず、自分自身も防寒対策をしましょう。例えば、厚着をしたり、湯たんぽやカイロを使ったり、敷物やカーテンを敷いたりします。
- 日光利用をする。日中は窓を開けて日光を取り入れることができます。
まとめ
この記事では、冬の寒さに備えて省エネな暖房器具を選ぶ方法について紹介しました。
一番省エネな暖房はエアコンですが、部屋の広さや使う時間によっては、電気毛布やカーペットなどの方がおすすめです。
また、断熱材やカーテンを使って部屋の温度を保つことも大切です。
省エネな暖房器具を上手に活用して、快適で節約できる冬を過ごしましょう。